2026年新規上場全7社が公募割れ…「IPO神話」が崩れ去った理由
ただ、25年はJX金属やSBI新生銀行などの大型上場が相次ぎ、市場から1兆2300億円を吸収。これは18年以来の規模だった。24年の東京メトロ、キオクシアによる大型上場をも上回る勢いであり、市場自体が縮小しているわけではない。
問題はこうした大型案件の陰に隠れ、グロースの実情が一般に知られていないことにある。
東証グロース250指数を見ると、21年6月には1200円を超える場面があったものの、22年4月以後は800円を下回る低迷が続いている。
「世界経済の不安定化が大きな要因です。TOブックスが公募割れした直後の2月28日には、米国とイスラエルによるイラン攻撃が開始された。これを受けて原油先物価格は急騰。世界経済が根底から揺さぶられており、IPO神話どころの話じゃない」(同前)
だがこれはあくまでも外部要因に過ぎない。真の理由は、制度的な変化にある。
「東証は市場改革と同時に、IPO環境の見直しも実施しました。成り行き注文の禁止や、上場日程・売り出し株数・公募価格決定のルール変更です。さらに上場維持基準が厳格化されたことで、かつてのような『上場ゴール』のお祭り騒ぎは許されなくなった。今はむしろ厳しい船出を強いられる環境なのです」(同前)


















