公明党が自民党総裁選に異例のドーカツ…「ポスト石破」本命の高市早苗氏&小泉進次郎氏に影落とす

公開日: 更新日:

関西で維新とはギスギスしたまま

 問題は大阪における公明・維新のギスギス関係だ。維新は都構想の賛同を得るため、公明と長年、協力関係にあった。しかし都構想は2度の住民投票で否決され、2年前の統一地方選では維新が躍進。大阪府・市両議会で初めて単独過半数を握ると、公明に見切りをつけ、昨年の衆院選では全面対決に転じた。

「公明に譲らず府内全19選挙区に公認候補を擁立。結果は維新の全勝で亀裂は決定的となったが、直後から維新も公明も党勢が衰退し、今夏の参院選ではともに牙城の関西で苦戦した。もはやケンカしている場合じゃないのに、関係修復には至らない」(大阪府政関係者)

 進次郎氏は先月の万博視察の際、約3時間もアテンドした維新代表の吉村府知事との親密ぶりをアピール。公明の心境は複雑だろう。

「組織の高齢化で陰りが見えるとはいえ、公明票の上積みは選挙に弱い議員には、まだまだ魅力です。特に衆院側は次の選挙をにらみ、公明の意向を意識せざるを得ない」(前出の自民党関係者)

 クビを縦に振れない新総裁の誕生で、万が一、公明が連立を離脱すれば野党連携もヘチマもない。公明の注文が本命2人に影を落とす中、前回総裁選で4位につけた林官房長官が消去法的に浮上する展開もあり得る。ある野党議員は「政策に明るく、前任者の辞任に伴う入閣の連続で緊急登板はお手のもの。公明も文句は言わず、野党ともうまくやれるはず」と語り、党内外の評判は上々だ。

 公明のドーカツが、総裁選の構図をガラリと変えるかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 自民党総裁選をめぐるさまざまな臆測については、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  3. 3

    高市自維政権で進む病人・弱者切り捨て…医療費削減ありき「病床11万床潰し」すでに3党合意の非情

  4. 4

    最終盤の宮城県知事選は仰天の展開! 高市首相応援の現職vs昭恵さん&参政党支援の元自民議員でデッドヒート

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    高市首相が狙う悪夢の“強権官邸”復活…安倍時代の再来へ「経産-警察ライン」で恐怖政治

  2. 7

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  3. 8

    神宮再開発「新秩父宮ラグビー場」公聴会で大混乱…小池都政の横暴に都庁では徹夜で抗議

  4. 9

    また日本中がブラック企業だらけになる…高市首相が案の定「労働時間規制」緩和指示の醜悪

  5. 10

    高市新内閣発足 歴史の暗転か超短命か…本性をあらわにした極右政権の正体と今後(前編)

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差