これでは宝の持ち腐れ…C大阪フォルランの敵は身内にいる
鳴り物入りでC大阪入りしたディエゴ・フォルラン(34)。世界ランク7位ウルグアイの現役代表FWにして10年南アW杯の得点王&MVPである。正真正銘のスーパースター来日に話題沸騰。チームメートの日本代表FW柿谷曜一朗(24)人気も手伝い、1日の広島とのJリーグ開幕戦のスタンドは、3万7079人の観客で埋まった。
もっとも、見せ場はほとんどなし。広島相手に後手を踏み、地元サポーターの前で0―1の完封負けを食らった。
「C大阪は根源的な問題をはらんでいる。新指揮官ポポビッチのヘボ戦術では、フォルランの持ち味を生かすことはできません」(サッカー記者)
ポポビッチは、昨季まで指揮を執っていたFC東京で「ポゼッション(ボール支配率)にこだわるだけの監督」とボロクソに言われていた。
C大阪の練習でも「ボールをつなげ」の指示ばかり。広島戦でも横パスやバックパスばかりが目に付き、ゴールを予感させるような場面は皆無だった。サッカージャーナリスト・六川亨氏が言う。
「C大阪の良さは《ボールを奪うとシンプル・スピーディーにボールを前線にスパッと送り、手数をかけないでシュートに持ち込む》ところ。フォルランにしても、母国ウルグアイ代表は堅守&カウンター攻撃がウリのチーム。フォルランのプレースタイルは、C大阪の攻撃スタイルに合っていた。ところがポポビッチはポゼッションサッカーに執着し、結果としてフォルランの良さを打ち消してしまっている」