本田圭佑「虚像と実像」(11)中学時代に受けた“クビ通告”

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 名門・帝京高サッカー部に入った兄・弘幸にも相談した。導き出した結論は「後者」。それが石川県の星稜高だった。

 元ヤンキースの松井秀喜を輩出した野球の名門校。サッカー部は野球部に比べれば影は薄かったものの、力を入れ始めていた矢先だった。強豪校の一選手として埋もれるより、中堅校で中心選手に成長して注目される。星稜への進学をプロへの懸け橋と位置づけた。

「オレ、ルートを変えてプロに行くわ」
 同僚や周囲には進学先をこう表現した本田。精いっぱいの強がりだった。

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