秋山監督には実績…CSで冴えた和田采配 「頂上決戦」の課題
阪神和田監督とソフトバンク秋山監督。ともに52歳の2人だが、日本シリーズの「実績」には大差がある。
阪神一筋の和田監督はプロ入りした85年に日本一になっているが、自身はシリーズに出場していない。03、05年はいずれも打撃コーチだった。
一方の秋山監督は現役時代、西武、ダイエーで日本シリーズに10度出場し日本一7度。MVPにも2度選ばれている。3年前には、ソフトバンク監督としても頂点に立った。
巨人のV9戦士で、西武、ダイエーのコーチ時代に「秋山選手」を見てきた黒江透修氏は、「やはり日本シリーズは経験値の差が大きい」と言ってこう続ける。
「日本シリーズの戦い方についてはいろいろ言われているが、ひとつはラッキーボーイを探すこと。好調かつ運を持っている選手が打順の下位なら、上位にあげる。例えば、ソフトバンクはホームゲームで松中を代打で使って逆転勝ちでも収めたら、ベンチもスタンドも盛り上がる。結果が出たら翌日はすぐにDHで使うべきです。先発や中継ぎ投手も、『コレ』はと思う選手は出場機会を増やす。逆に、主力でも不調なら思い切って外す。口で言うのは簡単だが、多くの監督は非情になれない。クライマックスシリーズで阪神に4連敗した巨人の原監督も、ブレーキだった坂本を外せなかった。シリーズ経験の豊富な秋山監督は、いろんな監督の采配や選手起用を覚えているはずですから、それができると思う」