“聖地”荒れず…好スコア続出をアマゴルファー喜べない理由

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 しかしプロの好スコアはアマチュアにとって厄介な“事件”になる。会場は大会を主催するルールの総本山R&Aにとってシンボル的なコースであり、成績次第で用具規制に乗り出しかねないからだ。

 2000年大会ではタイガー・ウッズが通算19アンダーのメジャー記録で優勝すると、02年には飛ぶドライバーの規制に乗り出し、08年から高反発ドライバー使用が禁止になった。

 そして10年大会でも会場になったが、その年にはアイアンの溝規制が行われた。スピンのかかりやすいクラブを禁止したのだ。飛躍的に進歩したクラブやボールの登場で、名門コースの威厳が保てなくなればR&Aは困るのかもしれない。

 クラブデザイナーの高橋治氏がこう言う。

「高反発ドライバーにしても、溝規制にしても、クレームが出てから現場では正確にスペックを計測できないのが現状です。R&Aは規制を打ち出してメーカーが提出するサンプルを検査して適合かどうかをチェックしているだけです。プロの飛ばしをルールで規制することで一番被害を受けるのはアマチュアです。これから、ボールが飛ばないように規制が始まると噂されていますが、ボールをつぶせるプロにはあまり意味のないことであって、アマチュアの多くは確実に飛距離が落ちます。団塊世代がゴルフから離れるという2015年、25年問題にしても、用具を規制することによってゴルフ離れがさらに加速してしまうかもしれない。自然相手にプロが好スコアを出すのは当然であり、それを用具規制でコントロールしようというのなら本末転倒です」

 2日目は天気が崩れる予報だが、プロの好スコア続出はアマチュアから飛ばしの喜びを奪うことになりかねないのだ。

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