エース温存で決勝進出 新鋭の桜美林大「快進撃」の舞台裏

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 結成10年に満たない新鋭が名門を圧倒した。15日の明治神宮大会大学の部準決勝で、桜美林大(関東5連盟第1)が日大(東都大学)に7-4で勝利。16日の明大(東京六大学)との決勝へ向け、ロッテから1位指名されたエースの佐々木千隼(4年=日野)を温存し、継投で逃げ切った。津野監督は「今日は佐々木を出すつもりはなかった」とキッパリ。初出場でいきなりの決勝進出だ。

 09年に準硬式野球部から移行した。東海大の1強時代が続いていた首都大学野球連盟に加盟し、2部からスタート。14年春に1部昇格を果たし、今秋のリーグ戦で初優勝した。桜美林大野球部関係者が明かす。

「かつては桑田さん、大森さん、川相さんといった巨人OBの息子が在籍していることで、大学の名前を露出させていた。川相さんの次男は卒業後に大学のコーチに就任したが、今は巨人の育成選手です。11年に専用グラウンドが完成し、選手を鍛える環境が整い、名前を売る段階から、徐々に勝つ段階へ。部員はゆうに100人を超えるが、関東を中心に強豪校の準レギュラーや、地区で2番手クラスの高校の選手を集めて鍛えている。佐々木千も都立校出身です。昨年、元横浜の野村弘樹氏が特別コーチに就任したのも大きい。2年生の長男が在籍している縁もありますが、元プロに教われるという口説き文句は、今時の高校生には効力があるのです」

 初物尽くしの快進撃である。

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