著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

ガンバレ~! “子ども神輿”の稀勢の里ク~ン

公開日: 更新日:

「そいでもフ~フ~息切らして座り込んじゃあ、方々でサイダーやらラムネ飲まされたりしてな」

「酒じゃねえのか?」

「稀勢クン酒飲めないだろ、子どもだから」

「ホラ稀勢クン大丈夫? なんて、あっちこっちで汗だくになって座り込んじゃごくごく飲んで、サイダー腹がゲボゲボに膨らんで、さあ鳥居に入るぞって頃に、ウッて腹が痛くなって、家に帰っちゃうんだ」

「あらぁ、稀勢クンはどうした?」

「なんか帰って寝るって言ってたよ~」

「あいつ必ず途中で具合悪くなるんだよな」

「ん~で、最初のうちは治ったかぁ? なんて様子を見に行く友だちもいるんだが、部屋で布団かぶってじっと返事しないんで張り合いがなくなって、だれも来なくなった頃見計らって、もそもそ布団から顔出して、だれかが見舞い代わりに置いてった台湾バナナむいてむしゃむしゃ食って、むほ~っと笑って言うんだ。……次のお祭りでがんばろう」

「言った途端にまた、腹下すんだ。バナナは腹通りが早いからな」

「いっぺんも最後まで子ども神輿を担いだことがない稀勢クン……」

「来年も担ぐのかなあ?」

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