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松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

ガンバレ~! “子ども神輿”の稀勢の里ク~ン

公開日: 更新日:

 70歳を過ぎた熱烈な相撲贔屓が、町内の秋祭りで神輿を奉納したあとにお神酒をがぶ飲みしながら言うことにゃ。

稀勢の里ってのは、自分から周りを引っ張ってくタイプじゃないんだな。さあ、みんな、オレの後からついてこい! じゃねえな」

「だからって、縁の下の力持ちになって、支えるってタイプでもねえんだな」

「祭りで言えば、先頭切って神輿を担いで、おら揉め揉め揉め~~~ッ! と仕切るタイプじゃねえんだな」

「だからって、お神輿の左右で笛吹いて沿道で交通整理するわけでもねえんだ」

 と、考え込んで、

子ども神輿だ」

「……本神輿が通った後を、こうヨタヨタヨタ~ッと、母ちゃんたちに、ガンバレ~稀勢ク~~ン、とか言われて、担ぎ棒の一番後ろにひっついてく」

「そうだ、子ども神輿だ!」

「本神輿が通ってから、だいぶ時間が経って、間に車とか割り込んでも、赤信号に変わっても気にしねえんだ。マイペースでな」

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