著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

人材豊富な米国は東京五輪で大坂なおみを必要としていない

公開日: 更新日:

 今年の全仏では新たな流れが表面化した。セリーナを倒した20歳のソフィア・ケニン、昨年優勝のハレプを破って4強入りした17歳のアニシモワ、大坂より年下の2人は両親がロシア移民だ。ロシア出身のシャラポワに憧れるのは分かるが、米国育ちのシャラポワがロシア籍で通したのに対し、2人は米国籍でケニンは既にフェド杯の米国代表として戦っている。

 実は大会期間中、外国人記者の間で「大坂が米国移籍を決めた」とのウワサが流れた。これはガセネタだったが、それはともかく、米国テニス協会(USTA)が大坂を日本に取られて悔しがっているという国内のまことしやかな報道は、どうやら眉唾のようである。

 USTAはフロリダ州オーランドに100面のコートを有する育成拠点を持ち、ケニンもアニシモワもここで育った。米国には、大坂と国籍問題で日本とゴタゴタしなくとも十分なタマがあることが全仏で明らかになったのだ。すなわち、日本が心配する懸案事項に答えが出たということ。大坂なおみが日の丸をつけて東京オリンピックに出場するのは間違いないし、米国は必ずしも大坂を必要としていないということだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?