日米球界コロナ禍 値切られる入札選手と20億円失うマー君

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契約年数は1年カット

 7年総額約166億円の契約が今季で満了するヤンキースの田中もあおりを受けそうだ。

 デビュー年の14年から6年連続2ケタ勝利をマークする田中は、MLB公式サイトが今年1月に発表した20年オフのFAランキングで15位に入った。

 同じく6年連続2ケタ勝利を挙げた、同い年のストラスバーグ(ナショナルズ)は19年オフ、17~23年までの7年総額約175億円の契約をいったん破棄し、20~26年までの7年総額約267億円で再契約。20年からの4年間だけを見ても、約42億円の上乗せを勝ち取った。

「とはいえ、田中はストラスバーグには及ばないでしょう」と、前出の友成氏がこう続ける。

「田中は毎年2ケタ勝ち、ポストシーズンでの実績も評価対象になっているが、来年33歳を迎える上に、防御率もイマイチ(17年は4・74、19年は4・45)。フォーシームの平均球速も15年の149キロから昨季は147キロに落ちている。打線が弱いチームに移籍した場合、これまで通り勝てるのかどうか疑問が残る。右肘靱帯の不安も解消されたわけではない。仮に今季、2ケタ勝利を挙げ、防御率を18年シーズンの3・75程度に収めたとしても、評価は4年総額約74億円程度でしょう。コロナ禍による球団の損失を考慮すれば、契約総額は10%の減額、1年程度の期間短縮になる可能性がある。そうなると3年総額約50億円となり、24億円がパーになるかもしれません」

 ただでさえ、コロナ騒動によって日米経済が失速する中、選手は辛酸をなめることになりそうだ。

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