著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神サイドスロー右腕・青柳晃洋は90年代の川尻哲郎かも

公開日: 更新日:

 やはり技巧派の変則投法はかつての山田久志くらい飛び抜けた成績を残さないとエースとしては嘱望されにくいのかもしれない。もっとも、若いころの山田はアンダースローの本格派という珍しいタイプだったが。

 また、過去に阪神のエースと称された投手も直近のメッセンジャーや能見篤史、その前の井川慶、古くは江夏豊や村山実ら、その多くが奪三振率の高い本格派だった。小林繁はサイドスローだったが、やはり山田のような本格派だった。いつまでも藤浪に期待が集まるのも、彼にそういう資質があるからだろう。

 そう考えると、青柳の将来的なポジションは90年代の阪神でいうところの川尻哲郎みたいな感じではないか。その時代にエースと称されたのはドラフト1位入団の本格派右腕・藪恵壹。当時の藪は今のふくよかな姿が想像できないほどスマートな体形で、織田裕二似の甘いマスクなんて言われていたが、一方の川尻はドラフト4位入団かつ技巧派のサイドスロー、さらに腫れぼったい一重まぶたのコワモテというルックスもあって、とにかく地味な印象だった。


 成績だけなら、川尻は藪に引けを取らない先発投手だった。98年にはノーヒットノーランを達成し、その年のオフの日米野球ではMLB選抜相手に8回3分の1を無失点の快投を披露した。引退後に激太りしたところまで藪に引けを取らない。

 果たして青柳はどうなるのだろう。決して目立たないけど、いぶし銀の好投手。個人的にはそっちになってほしい。

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