松崎菊也
著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

メジャーでジュニア勢による大谷包囲網 放蕩息子の烙印を押されがちな日本の「2代目」との違い

公開日: 更新日:

 みな父ちゃんとは別の人生を歩んでいる。同じ道を歩けば「親の七光」と後ろ指さされる。木造障子張りで人の噂も素通しの国は生きづらい。だいいち、この国はジュニアと名乗る習わしがない。

「お父さんはどのような方?」と聞かれて、

「ミスタージャイアンツです! ボクはミスタージャイアンツ・ジュニアです!」

 と胸を張れないのは、単に実力が足りないせいばかりではない。2代目3代目は身上食いつぶす。大店の若旦那が放蕩の限りを尽くして一文無しとなってもモテたい一心で大川の船頭になろうとするが能書きは多いが舟も漕げない、という落語がウケる国。

 カリブの島から自由の国アメリカへ渡り、偉大な父ちゃんを超えて「ジュニア」を名乗るドミニカンに比べて、この国の2代目は、しょせん放蕩息子の烙印を押されがちな国ではないかいな。

 政治家なんざジュニア世代ともなると目も当てられんぞ、ロシアの大統領に握手されて「オレをファーストネームで呼べ。気軽にウラジミールと」と言われて、通訳に「大統領をウラジミール」と訳されると上着の裏地をめくって見るような脳みそだったりしたらどうよ?

 日の本ではジュニア大っぴらに道を歩けず。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    センバツ人気低迷の真犯人!「スタンドガラガラ」なのは低反発バット導入のせいじゃない

    センバツ人気低迷の真犯人!「スタンドガラガラ」なのは低反発バット導入のせいじゃない

  2. 2
    三田寛子ついに堪忍袋の緒が切れた中村芝翫“4度目不倫”に「故・中村勘三郎さん超え」の声も

    三田寛子ついに堪忍袋の緒が切れた中村芝翫“4度目不倫”に「故・中村勘三郎さん超え」の声も

  3. 3
    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

  4. 4
    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

  5. 5
    夏の甲子園「朝夕2部制」導入の裏で…関係者が「京セラドーム併用」を絶対に避けたい理由

    夏の甲子園「朝夕2部制」導入の裏で…関係者が「京セラドーム併用」を絶対に避けたい理由

  1. 6
    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  2. 7
    マイナ保険証“洗脳計画”GWに政府ゴリ押し 厚労相「利用率にかかわらず廃止」発言は大炎上

    マイナ保険証“洗脳計画”GWに政府ゴリ押し 厚労相「利用率にかかわらず廃止」発言は大炎上

  3. 8
    「大谷は食い物にされているのでは」…水原容疑者の暴走許したバレロ代理人は批判殺到で火だるまに

    「大谷は食い物にされているのでは」…水原容疑者の暴走許したバレロ代理人は批判殺到で火だるまに

  4. 9
    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

  5. 10
    大谷は口座を3年放置のだらしなさ…悲劇を招いた「野球さえ上手ければ尊敬される」風潮

    大谷は口座を3年放置のだらしなさ…悲劇を招いた「野球さえ上手ければ尊敬される」風潮