大豊昌央
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大豊昌央元大相撲力士

本名は鈴木栄二。1955年3月29日、新潟県北魚沼郡堀之内町(現魚沼市)出身。73年に時津風部屋に入門し、同年11月場所で初土俵。81年1月場所に新十両に昇進し、82年5月場所で新入幕。83年1月場所は新三役として小結を務める。87年1月場所後に引退し、時津風部屋の部屋付き親方となり、2002年に独立。20年に蒼国来に部屋を継承させ、相撲協会を退職。主な弟子は蒼国来、若隆景、若元春ら。最高位は小結。

食文化の違いを痛感…蒼国来は来日当初、白米にヨーグルトをかけて食べていた

公開日: 更新日:

 蒼国来が来日したのは2003年6月28日。この年の4月に中国内モンゴル自治区でスカウトし、荒汐部屋として3人目の弟子、初の外国人出身力士となりました。

 来日当日は私も成田空港に迎えに行きましたが、待てど暮らせど蒼国来がゲートから出てこない。飛行機も予定通りの時間に到着しています。そうこうしている間に、3時間が経過。もしやと思って入国管理局に電話し、「こういう風貌の少年は来てますか」と聞きました。

 私の想像通り、入管でひっかかっていたんですね。言葉がわからないものだから、職員の「何の目的で日本に来たのか」「空港を出たあと、どこに行くのか」などの質問に答えられず、しどろもどろ。

■いざという時の名刺が…

 こういう時のために、私は内モンゴル自治区で彼と別れる際、「日本に来て、困ったら誰かにこれを見せなさい」と名刺を渡していました。それがあれば簡単にゲートをくぐれたはずですが、蒼国来はその名刺を大事に扱うあまり、トランクの中に厳重にしまって手荷物として預けてしまっていたんです。本当にもう、可愛いやら困ったやら、でした。

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