【スペシャル鼎談 箱根駅伝とはなにか】(後編)「山の神」神野大地が明かす青学大・原監督の恐ろしすぎる決断力
「<華の2区>には悲劇的なドラマもある」
──堂場さんはフィクション、佐藤さんはノンフィクションと対照的なアプローチで箱根駅伝を描いています。堂場さんの本の登場人物には、モデルとかいるのですか?
堂場「小説に出てくるキャラクターは、特定の監督や選手がモデルではなく、頭の中に<降りてくる>ものばかりです。そのキャラも、あえて作り込んだりはせず、自然に出来上がっていく流れです。リアルな箱根駅伝を知っている人でも、実際の箱根駅伝とは別次元という暗黙の了解の元、読者になっていただいていると思います」
佐藤「駅伝を走っている選手たちは、鍛錬を積み重ねた上で<迫力>というものを兼ね備えています。そのバックグラウンドとともにノンフィクションの作品の中で伝えていけたらと思います」
──「箱根5区」に続いて佐藤さんの近著は、各大学のエースたちが集結する「箱根2区」でした。
佐藤「強い留学生、エースと呼ばれる日本人選手が<華の2区>で繰り広げる勝負には、抜きつ抜かれつ以外にも棄権など悲劇的なドラマもあります。次に書くとしたら9区、6区…あと1区も興味深いですね」
堂場「フィクションとして描きにくいのは10区でしょうか。9区までの順位によって最終10区の展開が読めてしまうところがあり、トップ争いなどドラマ性にやや欠けているのかも知れません」
──今回の箱根駅伝はどんな展開、結末を迎えるのでしょうか?
神野「箱根は、やっぱり青学大が強いのではないでしょうか? ちゃんと箱根を制するための練習を積んでいますから」
佐藤「サッカーにたとえると青学大、早大など優勝候補はビッグクラブです。それを倒す勢力があるからこそ、スポーツは面白くなる。番狂わせを期待したいですね」
堂場「1996年(第72回大会)に中央大が優勝して駅伝に興味を持ちました。中央大は、昔ながらの箱根駅伝の雰囲気を持っている。30年ぶりに中央大の優勝が見てみたいですね」


















