「現役時代の私ならこう戦う」八角理事長が日刊ゲンダイに新大関・安青錦を語る
最後の「スピード出世記録」に手が届くか。
21日、新大関の安青錦(21)が伯乃富士を下し、トップタイの2敗をキープ。立ち合いで左を差してまわしを掴むと、右で崩してからの下手投げ。危なげない相撲で賜杯レースの先頭集団を走っている。
安青錦は2023年9月場所の前相撲でデビュー。本格的な稽古は安治川部屋に入ってからという、“初心者”も同然だった。
にもかかわらず、序ノ口~三段目をいずれも1場所で通過すると、幕下も3場所連続6勝1敗とスムーズに関取昇進。十両も2場所で通り過ぎ、昨年3月場所で新入幕を果たした。快進撃はその後も続き、幕内では4場所連続11勝と抜群の安定感を見せつけると、先場所は自身最多の12勝で初優勝。あっという間に大関昇進をかなえた。
初土俵から所要14場所での大関昇進は、付け出し格入門を除けば歴代1位のスピード昇進。今場所優勝なら、いよいよ土俵の頂点も見えてくる。
現在、初土俵から横綱昇進までの最速記録は、大の里の13場所。しかし、こちらは幕下付け出し10枚目格での入門と、そもそもスタート地点が異なる。仮に安青錦が今場所と来場所で結果を出し、所要16場所で昇進すれば、前相撲でデビューした力士としては朝青龍の25場所を大幅に塗り替える最速記録となる。
もちろん、本人も出世への意欲を隠さない。昨年末に本紙がインタビューした際は、こう答えていた。
「(横綱になるためには)今までやってきたことを2倍、3倍やっていかないといけない。純粋な稽古ですね。技が多彩? でも、横綱になるためにはすべて足りないですよ。いい技で勝っても、押し出しで勝っても、勝ちは勝ち。特に技にこだわったことはない」
実際、今場所前はスタミナ不足を露呈。5日の稽古総見では後半になるにつれて動きが鈍くなり、6日に時津風一門の連合稽古に参加した時も、わずか7番で稽古終了。周囲の力士も「え? もう終わるの?」と驚いていたほどだ。
しかし、並み居る大関経験者が苦戦した新大関場所で、もっか9勝2敗と好調。稽古を2倍、3倍やらずとも、昇進できそうな勢いである。
そんな安青錦を、八角理事長(62=元横綱北勝海)はどう見るか。本紙の問いに、理事長は「立ち合いのパワー、圧力が足りない」としつつ、こう続けた。


















