異なる情報が錯綜した「森本造反事件」の真実…コーチと衝突、試合に遅刻「俺はしていないよ」
この「森本造反事件」は、当時から後年の記事などに至るまで、異なる情報が錯綜している謎の騒動だ。本人の証言をもとに、何が真実であったのかを解明していきたい。伏線は、問題の前日、9月22日に日生球場で行われた対近鉄戦にあった。
「その試合で、俺の前にランナーが出て、バントのサインが出たんだ。まだ序盤だったから、そんなサインが出るとは思っていなかったので、1球目はバントの構えもせずに見送った。すると、コーチに呼ばれて、『バントのサインだぞ』と、念を押された」
森本は次の球をバントの構えのまま「意識的に」ファウルにした。反逆児的な主人公が登場する野球マンガにありそうなシーンだ。「そのあと、ヒットを打って一塁に出た」と言うが、これは記憶違いで、記録を調べると四球で出塁している。
この一部始終が西本幸雄監督の逆鱗に触れ、森本は2打席で懲罰交代となった。
翌日、同じカードがダブルヘッダーで行われたが、第1試合のスターティングメンバーに森本の名前はなかった。
過去にこの事件について書かれた雑誌記事に、「第1試合に遅刻して出られなかった」と書かれたものがあるが、これは間違いである。


















