男が極める食の道編

公開日: 更新日:

「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」デイヴ・アスプリー著 栗原百代訳

 IT界の寵児としてシリコンバレーで大成功し億万長者になったものの、極度の肥満と副鼻腔炎や咽頭炎による集中力の欠如に悩まされていた著者。将来は脳卒中か心臓発作で死ぬだろうと医師に宣告されて、一念発起してダイエットを始めた。

 低炭水化物ダイエット、低カロリーダイエット、菜食主義など、世に数々の食事法はあれど、自分のパフォーマンスを最大にしてくれる食事とはいったいどんなものなのか。著者は30万ドル以上を費やし、自分の体を実験台にして完全無欠の食事法を編み出した。

 食べ物によって、自分の体はもちろん、頭脳のキレや感情が変わっていく様子を克明に観察し、まるでコンピュータープログラムのバグをつぶしていくかのように、ダメな食事を排除して別の食事へと切り替えていく。その主流となるのは、炭水化物を減らしてココナツオイルなどの中鎖脂肪酸を摂取することにより脂肪を燃やしてエネルギーに変える方法。たとえば朝食を1杯のバターコーヒーに変えることを推奨している。高品質の食材へのこだわりも徹底しているため、すべてをまねるのは難しいが、毎日0・5キロずつ痩せて健康とパワーを取り戻した食事法には、一見の価値がある。(ダイヤモンド社1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾