「進化の不思議がわかる本」気になる4冊

公開日: 更新日:

「日本人の起源」山崎茂幸著

 市井の研究者が、弥生時代に在来の南方系縄文人が稲作技術を持つ北方系の渡来人に置き換わったという定説に異を唱え、日本人の起源について考察した研究書。

 著者によると、アフリカから拡散してさまざまな人種に分かれた現生人類が4万年前の旧石器時代に大陸と地続きだった日本で再集合。

 2.5~1.7万年前の最終氷期最寒冷期(LGM期)に極寒に耐えかねてバイカル湖近くから避難してきた北方系の集団がそこに流入後、水位の上昇で対馬海峡ができ、日本は孤島となった。そのため、置換されたとする弥生時代にはヒトの流入は少なく、人種構成的には縄文人はすでに南方系と北方系の混合集団で、彼らが弥生人となり、現代人になったという。

 DNAや直近10万年間の地理や環境の変化を検証しながらその仮説を立証していく。(幻冬舎 1200円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり