「水曜日の凱歌」乃南アサ著

公開日: 更新日:

 8月15日が誕生日の鈴子が物心ついたときから、日本はずっと戦争中だった。運送会社を営む父が事故死して以来、裕福だった暮らしは一転。きょうだいも戦死したり空襲で亡くなったりで、7人だった家族は母と鈴子の2人だけになってしまった。

 空襲で焼け出され転々とする母子は、父の友人「宮下のおじさん」の助けで何とか生き延びてきた。鈴子はやがて家に泊まっていくようになった宮下のおじさんを好きになれない。やっと戦争が終わり、鈴子は14歳になった。数日後、母が住み込みで働くことになり、鈴子も一緒に寮に移る。英語が話せる母に宮下のおじさんが持ち込んだ仕事とは、占領軍のために国がつくった慰安所の通訳だった。

 少女の視線で知られざる戦後の断面を描く。 (新潮社 940円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新垣結衣 来春朝ドラ「エール」に“バーター”出演の可能性

  2. 2

    娘の命を助けてくれたから…母親が恩人に“返した”ものとは

  3. 3

    中島裕翔が離脱か 改元で「Hey!Say!JUMP」に不穏な動き

  4. 4

    “好きなジャニーズ2019”山田涼介1位 進む世代交代の行方

  5. 5

    「一軒家」逆転で…「イッテQ!」に意外なリストラ候補が

  6. 6

    誰がどうして?解散日程の“怪メール”流出で永田町右往左往

  7. 7

    「嫌いな女」10位に広瀬すず “炎上発言”とゴリ押しアダか

  8. 8

    コウキに続け 花盛りの2世タレントで令和ブレークするのは

  9. 9

    “おっぱい”丸山氏 次は“出所不明”300万円超の政治資金疑惑

  10. 10

    GW渡航先1番人気は「韓国」…嫌韓派の歯ぎしりが聞こえる

もっと見る

編集部オススメ

  1. {{ $index+1 }}

    {{ pickup.Article.title_short }}

もっと見る