「黒鳥の湖」宇佐美まこと著

公開日: 更新日:

 不動産会社社長の財前は、世間を騒がす連続誘拐事件に戦慄する。犯人は被害女性が着ていた服や剥がした爪、髪などを次々に親に送り付けてきていた。その手口が、18年前、興信所の調査員をしていた財前が耳にした話と酷似していたからだ。

 ある日、娘の奈苗を拉致した犯人を見つけてほしいと谷岡という男から興信所に依頼があった。谷岡も切り刻まれた娘の服などを受け取っていたが、奈苗は逃げ出して無事だったらしい。その犯人を突き止めることはできなかったが、財前は谷岡の復讐心を利用しようとある計画を立て、偽の報告書を書き上げた。その結果、財前は今の地位と幸せな家庭を手に入れることができたのだ。

 今夏、WOWOWで放映されたドラマの原作となった衝撃のミステリー。

(祥伝社 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  2. 2

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  3. 3

    渡辺謙63歳で「ケイダッシュ」退社→独り立ちの背景と21歳年下女性との再々婚

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    米価高騰「流通悪玉論」は真っ赤なウソだった! コメ不足を招いた農水省“見込み違い”の大罪

  1. 6

    大阪万博は鉄道もバスも激混みでウンザリ…会場の夢洲から安治川口駅まで、8キロを歩いてみた

  2. 7

    悠仁さま「9.6成年式」…第1子出産の眞子さん、小室圭さんの里帰りだけでない“秋篠宮家の憂鬱”

  3. 8

    参政党議員「初登院」に漂った異様な雰囲気…さや氏「核武装」に対しゼロ回答で現場は大混乱

  4. 9

    ダルビッシュの根底にある不屈の反骨精神 “強いチームで勝ちたい大谷”との決定的な違い

  5. 10

    悠仁さま「友人とガスト」でリア充の一方…警備の心配とお妃候補との出会いへのプレッシャー