「クジオのさかな会計士」ジャンニ・ロダーリ著 内田洋子訳

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 名物の祭りに参加するため北イタリア、ペッテナスコ村を訪ねた作家の「私」は、オルタ湖の桟橋で作品の構想を練っていた。すると、湖から体中をびっしりと海藻で覆われた男が現れ話しかけてくる。

 オメーニャ村の会計士ポラローリと自己紹介した男は、仕事の合間にトレーニングを積んでいるという。よく見ると、男の足は天然のフィンと化していた。さらに6カ月ほど練習を積めば、肩にヒレが生えてくるはずだという。聞くと、男は魚になるためにトレーニングをしているのだという。環境汚染で生き物が絶えた大切な故郷クジオの湖を「死んだ湖」と言わせないためらしいが……。

 そのほか、カエルのように前に歩く練習を始めたエビなど奇想に満ちた60作を収録した掌編集。

(講談社 902円)

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