「われら闇より天を見る」クリス・ウィタカー著 鈴木恵訳

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 スター・ラドリーは酔い潰れて倒れていた。彼女は30年前に7歳の妹、シシーを亡くしてからまだ立ち直れていないのだ。スターの娘、ダッチェスは新聞記事などで、叔母シシーが15歳の少年、ヴィンセント・キングに殺されたことを知っていた。そのヴィンセントが刑期を終えてこの町に帰ってくるというのだ。

 ある日、ダッチェスはヴィンセントに、「むかしきみのお母さんと知り合いだった」と声をかけられた。シシーの墓を訪れた警察署長ウォークは、幼なじみのヴィンセントの両手首の傷痕を見て、彼の人生が想像もつかないほどつらいものだったことを知った。

 30年前の事件に翻弄される少女が出会った真実とは……。

(早川書房 2530円)

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