「春のとなり」高瀬乃一著

公開日: 更新日:

「春のとなり」高瀬乃一著

 奈緒は、医者をしている義父の文二郎と、深川堀川町の棟割りの貸家で薬屋を営んでいる。

 ある日、湊鼠の粋な小紋を着た女がやってきた。「惚れ薬は作れるかい?」。その女は茶屋「多幾山」の抱え芸者、捨て丸と名乗り、どうしても一緒になりたい旦那がいるのに手も握ってくれないという。「お前さんが惚れた男の詳しい人となりを知れば、できぬこともない」などと文二郎が言い出すので、奈緒は慌てる。

 後日、捨て丸に会うと、惚れ薬が効かないと怒っている。その男を訪ねてみたら、それは本草学者の平賀源内だった。

 夫の仇討ちのために信州から上京した女と義父の江戸での日々を描く時代小説。

(角川春樹事務所 1760円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 2

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  3. 3

    国分太一が無期限活動休止へ…理由は重大コンプラ違反か? TV各局に全番組降板申し入れ、株式会社TOKIO解雇も

  4. 4

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    進次郎農相の化けの皮ズルズルはがれる…“コンバイン発言”で大炎上、これじゃあ7月参院選まで人気持たず

  3. 8

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ