「春のとなり」高瀬乃一著

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「春のとなり」高瀬乃一著

 奈緒は、医者をしている義父の文二郎と、深川堀川町の棟割りの貸家で薬屋を営んでいる。

 ある日、湊鼠の粋な小紋を着た女がやってきた。「惚れ薬は作れるかい?」。その女は茶屋「多幾山」の抱え芸者、捨て丸と名乗り、どうしても一緒になりたい旦那がいるのに手も握ってくれないという。「お前さんが惚れた男の詳しい人となりを知れば、できぬこともない」などと文二郎が言い出すので、奈緒は慌てる。

 後日、捨て丸に会うと、惚れ薬が効かないと怒っている。その男を訪ねてみたら、それは本草学者の平賀源内だった。

 夫の仇討ちのために信州から上京した女と義父の江戸での日々を描く時代小説。

(角川春樹事務所 1760円)

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