「東京ぐるぐる」吉永陽一著
まず飛び立った飛行機の眼下に広がるのは東京・西郊の風景だ。
目に鮮やかな公園の芝生を独占して日光浴をする人や、そこだけが同じ色の屋根をした新興分譲地、広大な墓地、東京の東西を貫く中央線、多摩川の鉄橋を越える電車、市民農園がある荻窪駅前の商業施設の屋上など、鳥の視点で見下ろした風景が次々と現れる。
定点観測地の渋谷駅周辺は、大規模再開発事業の真っただ中(写真②)。あちらこちらで、重機やクレーンが働いており、中には何台もの重機によって解体中のビルから地下鉄が走り出てくるといった非日常的な風景もある。
さらに高度を上げると、人の賑わいは見えなくなり、空から見る渋谷駅周辺は、まるで巨大な集積回路のようだ。
やがて巨大な森が出現。明治神宮だ。
野球の試合中の神宮球場の上をすれすれに飛ぶ巨大な旅客機をさらに上空から撮影した写真(写真③)や、建設中の新国立競技場、そして大崎や高輪の上空からは、ドクターイエローの鮮やかな車両が走る姿もとらえられている。

















