著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

面白すぎる森田健作さんの迷子事件

公開日: 更新日:

サンミュージックの秘話#1

 世の中ってホントにど~なってんの? いやまず俺自身のことだって、サラリーマンや会社員なんて生まれてこの方、一度だってやったことがないのに、タレントからいきなり芸能プロダクション㈱TAPの専務(社長はつまみ枝豆です)になってしまった人生にまだ戸惑っているっちゅーに、俺をはるかに超える男が誕生したのだ。

 その男こそ俺と40年以上の友だちの岡博之なのだ。この岡くんがなんとあのかつて松田聖子ちゃんや都はるみさん、現在ではベッキーカンニング竹山ほか、多数の人気者が所属する芸能事務所「サンミュージック」の取締役副社長に就任したというから仰天なのだ!!

 よし、こーなったら「若かりし頃のエピソードテロ」で岡副社長の信用をガタ落ちにしてサンミュージックを傾かせてやるのだ!!(何のために!?)

 岡副社長は本来はお笑いコンビ「ブッチャーブラザーズ」で相方ぶっちゃあさんとリッキーという芸名で活動しているのだ。いや、さらに細かく述べるとお笑い活動をする前は2人で前千葉県知事の森田健作さん(現サンミュージック最高顧問)の付き人をしていたのだ。

森田健作さんの一人旅の出発を見送ると…

 そりゃもう、あの当時の森田健作さんといえば、青春ドラマでムチャクチャな人気を博していただけでなく、その性格もムチャクチャ(失礼)だったそうなのだ。例えばこれはぶっちゃあさんから何百回も聞いた話なのだが(この人は若い頃から同じ話を全力で何度でもするという恐るべき厄介な人なのです)、「おいぶっちゃあ、やっとオフになったな」「ハイ! 撮影、撮影の連続でしたからね!」「憧れてるものがあってさー」「えっ、何ですか」「一人旅さ!! ホラ、目的もなく知らない電車に揺られて見知らぬ街を旅して、その中で自分をもう一度見つめ直すとか……あーいうのいいだろう! で、今日それをやろうかと思ってさあ!」「えっ、でも一人旅って、だれもが森田さんの顔を知ってますし、危い目にでも遭ったら大変ですから、あ、じゃボクがお供しますか」「バカ! それじゃあ一人旅にならないだろーが!!付き人なら気を使えよ!」と心配しながらも、森田さんの一人旅の出発を見送るぶっちゃあさんだったそうです……。

■数時間後、異常事態が発生…

 そして、数時間後いきなりぶっちゃあさん宅の電話のベルがリリリリリ……「はい、ぶっちゃあです」「ぶっちゃあ、ここどこだ?」、受話器の向こうの森田さんの第一声はそれだけで、異常事態が発生していることを告げたのです。「どこって言われても、ちょっと……」「ちょっとじゃないだろう! 大体ぶっちゃあ、なんで一緒に付いてこないんだよ! 付き人なら気を使えよ!」と戒めている声が普段と違い、力なく弱々しかったそうな……。

 そこから、ぶっちゃあが動き、「森田健作一人迷子事件」を無事に解決したということなのだが……アラ、岡副社長の話がないぞ~、いや、この物語はまだまだ続くのだ!!(つづく)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり