インフル大流行で期待外れ露呈 「4価ワクチン」は効かない
4価ワクチンはWHO(世界保健機関)が推奨しており、米国で昨年有効性が実証された。期待を含めて、費用を5割増しとした医療機関が多かった。
ところが、厚労省が今月5日発表した1月最終週の全国約5000カ所の定点観測医療機関から報告された患者数を見ると、昨年同期よりも患者数が増えているところが多い。
たとえば東京都1万782人(昨年同期7835人)、神奈川県1万726人(同7813人)、埼玉県7605人(同4962人)、大阪府6223人(同6174人)。今年は暖冬でインフルエンザの流行期が遅れているとはいえ、現在のところ、その勢いは例年と変わらないように見える。
「インフルエンザワクチンは昨年流行したインフルエンザウイルスをもとに、今年の流行を予想して作ります。現在、流行しているのは、09年に広まった新型インフルエンザと同じタイプ。あとはB型と抗原変異した香港A型です。もともと今年は新型インフルエンザタイプの大流行は予想していなかったようです。香港A型の予想が当たっていても、いまのように抗原変異したものには効き目が薄い。B型はそもそもワクチンが効きづらい。つまり、予想が外れたことがワクチンが効かないという声の原因でしょう」(石原院長)