イソジンガーグルは口腔ケアに有効か?

公開日: 更新日:

 自宅で寝たきりの高齢者をみている方も多いと思います。介護する家族のご苦労は大変なものですが、患者さんに元気に過ごしてもらうためには「口腔ケア」も欠かせません。虫歯や歯周病の予防はもちろん、誤嚥肺炎の予防に大きな効果を発揮するからです。

 寝たきりの方の口腔ケアは、粘膜に使用できる「イソジンガーグル」によるものが一般的です。しかし最近は、イソジンガーグルだけでは不十分だということで、ブラッシングに力を入れた口腔ケアが行われるようになっています。

 歯に取りついた虫歯や歯周病菌は、歯の表面で増殖して強固なバリアを持つバイオフィルムを形成します。そのため、消毒液や抗菌薬はバイオフィルムに阻まれ、虫歯や歯周病の菌に対して十分な効果を発揮できません。そのため、ブラッシングによる機械的な洗浄でバリアを破壊する必要があるのです。

 しかも、イソジンガーグルはエタノールを含んでいるため、脱水作用によって口の中を乾燥させやすくなります。口から食事を取っていない患者さんは、唾液の分泌量がとくに少ないので要注意です。口の中が乾燥すると菌の増殖が激しく、口の中の粘膜も傷付きやすくなります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情