著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

大腸がんの内視鏡手術 適応は悪性ポリープと上皮内がん

公開日: 更新日:

 大腸は長い臓器です。そのため部位によって手術のやり方も違ってきます。ただ、手技としては大きく「内視鏡」「腹腔鏡」「開腹」の3種類で、とくに内視鏡手術はどの部位でも基本的に同じです。今回は内視鏡手術について見ていきましょう。

 悪性ポリープと上皮内がんが適応になります。方法として「ポリペクトミー(ポリペク:内視鏡的ポリープ切除術)」「EMR(内視鏡的粘膜切除術)」「ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)」の3種類が確立されています。

■手法の違いは?

 ポリペクはキノコ状のポリープに有効。細いワイヤの輪を内視鏡先端から出し、ポリープの茎にひっかけ、電流を通して焼き切ります。しかし茎のない平たいものや、粘膜上皮の中に埋もれているがんは、この方法では取れません。そこで内視鏡の先端から注射針を出して、がんよりも内側に生理的食塩水を注入し、がんを表面に押し上げるのです。あとはワイヤをかけて電気的に焼き切るだけ。これがEMRです。

 EMRで切除できる上皮内がんは、直径2センチ程度までです。がんがもっと広がっている場合は、ESDの出番です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【夏の甲子園】初戦で「勝つ高校」「負ける高校」完全予想…今夏は好カード目白押しの大混戦

  2. 2

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  3. 3

    やす子「ドッキリGP」での言動が物議…“ブチ切れ”対応で露呈してしまった芸人の器量と力量

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    中央学院戦の「1安打完封負け」は全部私の責任です。選手たちにもそう伝えました

  1. 6

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明

  2. 7

    タレント出身議員の“出世頭” 三原じゅん子氏の暴力団交遊疑惑と絶えない金銭トラブル

  3. 8

    巨人の正捕手争い完全決着へ…「岸田>甲斐」はデータでもハッキリ、阿部監督の起用法に変化も

  4. 9

    ドジャース大谷翔平の突き抜けた不動心 ロバーツ監督の「三振多すぎ」苦言も“完全スルー”

  5. 10

    萩生田光一氏「石破おろし」がトーンダウン…自民裏金事件めぐり、特捜部が政策秘書を略式起訴へ