低温で増殖する細菌も 食中毒を防ぐ正しい冷蔵庫の使い方

公開日: 更新日:

「カビや異物混入の原因となります。冷蔵庫のドアパッキンが黒ずむのは、カビが繁殖したから。カビは低温でも増殖します」(大村氏)

 解凍は冷蔵庫内か流水で行う。常温解凍すると、細菌が食中毒の危険域にまで一気に繁殖しかねない。卵は割った状態での保存は禁物。一度に大量に作ったカレーやシチューなどを冷蔵庫に鍋ごと保存するのも避けたい。

「ウエルシュ菌と呼ばれる食中毒の原因菌は、熱に強い芽胞を作ります。そのため高温でも死滅しません。カレーやシチューなどを大量に作ると、加熱時に他の細菌が死滅してもウエルシュ菌の耐熱性の芽胞は生き残るのです。結果、室温で大量に寝かせると、温度が下がる時にウエルシュ菌が一気に増殖。その状態で2時間以上放置すると、冷蔵庫に入れても、それを食べると、小腸内で増えて毒素を放出、発熱、腹痛、嘔吐、下痢などで苦しむ可能性があります」(女子栄養大学・上田成子教授)

 大量に作った料理を冷蔵庫で保存する際は、すぐに冷えるよう小分けにして冷蔵庫に入れる。食べる前には空気が触れるようよくかき混ぜ、十二分に加熱することだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった