最先端の検査機器と19人の専門医で輸入感染症に立ち向かう

公開日: 更新日:

 また、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症の疑いのある患者の場合は、他の外来患者にうつさないように同センター内にある専用の診察室で対応。常勤医師10人、非常勤医師9人で診療にあたっている。

「蚊が媒介するマラリアは国内の発症はありませんが、日本人が海外渡航して帰国してから発症するケースが毎年60例ほど報告されています。そして、少ないが亡くなる人もいて、その原因の多くは診断の遅れです。帰国して体調が悪くなったら、医師に渡航歴を必ず伝えることが重要です」

 マラリアの治療薬は、国内では数種類の内服薬が承認されているが、重症例で使う点滴薬は未承認。同センターでは、その点滴薬も常備しており、必要であれば臨床研究として使用しているという。

▽1997年佐賀医科大学医学部卒。聖路加国際病院内科、テキサス大学ヒューストン校感染症科、静岡がんセンター感染症科を経て、11年から同院勤務。12年同センター長、15年国際診療部部長兼務。〈所属学会〉日本感染症学会、日本臨床微生物学会、日本渡航医学会など。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々