著者のコラム一覧
小宮孝泰

1956年、神奈川県小田原市生まれ。明治大学卒。80年、渡辺正行、ラサール石井と「コント赤信号」でTVデビュー。91年に佳江さんと結婚。2001年、31歳の佳江さんに乳がん発症。12年に永眠。今年9月に、出会いから別れまでの出来事をつづった「猫女房」(秀和システム)を上梓。

<2>家を買う 猫好きの妻のために堂々と飼えるマンションを

公開日: 更新日:

 2012年の秋、3LDKの賃貸を引き払い、杉並の分譲マンションを購入した。

「妻が在宅医療と在宅死を希望していたので、亡くなる前年ぐらいから新居を探しました。妻はずっと賃貸住まいだったので、いつか自分の家を持ちたいという夢もあったでしょう。ネックは猫が2匹いるってことでした。マンションによっては『ペット可』とはなっていても、規約で1匹までといった制限があったりします。一軒家でもない限り、2匹という条件はあまりないんですね。しかも、僕の誕生日は3月11日なのですが、その前年にあの東日本大震災があり、妻は耐震性のこともすごく気にしていました。僕が映画のロケに行っている時、いろいろ考えて妻がこの物件を探してきたのです」

 何事にも優先されたのが、2000年の暮れに飼い始めた「りゅう」(アメリカンショートヘアの雑種)と、その7年後に家族に加わった「ライ」の2匹の猫だ。

「僕ら夫婦に子供がいないという以前に、猫好きだった妻はずっと飼いたがっていた。賃貸暮らしの頃から飼い始めたのですが、本来はペット禁止のマンションでした。ただ、とても人のいい大家さんで、よほどバカ正直に『猫を飼っています』と言わなければ、見逃してくれるような人でした。更新料もいりませんといった良心的な大家さんなのです。ただ、妻としてはペット禁止ということをずっと気にしていて、いつか堂々と飼える場所をと思っていたようです」

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