著者のコラム一覧
笹川伸雄

ジャーナリスト。1946年、宮城県生まれ。医、食、健康のジャンルを得意とし、著書に「妙薬探訪」(徳間文庫)など

医師が終末を宣告。しかし気力、生活に変化は少しもない

公開日: 更新日:

 日本酒と生薬によるマッサージは、どちらも以前、取材で知った。これでがんを克服した例を私は知らないが、その効き目を実感していた。日本酒マッサージを有名にしたのは、プロ野球中日ドラゴンズの谷沢健一選手。アキレス腱痛に苦しみ、引退を覚悟していた時に出合い、その後、彼は完全復帰。再び首位打者になった。

 日本酒にはアミノ酸やペプチド、有機酸、酵母菌、ミネラルなど約100種類もの成分が含まれている。日本酒を患部に塗り、指圧でゆっくりとこすり続け、患部の毒素を出す。生薬マッサージは、生薬のみの入浴剤を浴槽に入れ、入浴しながら生薬の入ったパックの入浴剤を患部にすり込みマッサージする。代謝が良くなり、免疫力はアップする。多くの医師は代替療法を“科学的根拠がない”と最も嫌う。

 医師からは退院当日、「終末期に入ってる」と言われた。

「最期をどのように迎えるのか、どうするのか考えておくといい」

 そして、医師は嚥下(えんげ)テストをした。コップ1杯の水を飲めと。入るわけがなく、医師と看護師の前でむせて吹き散らした。医師は「栄養が取れるよう処方箋を出しときます」。それは「エンシュアH」というタンパク質を主体とした缶入りの液状の栄養剤だった。看護師ですら「飲めないのでしょう」と言うのに、だ。さらに医師は言った。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも