「サリバチェッカー」が唾液中のがん特有の物質8種を検出

公開日: 更新日:

 たった一滴の唾液から、膵臓がん大腸がん乳がん肺がん、口腔がんといったがんを高い精度で判別できる検査が、慶応大学と東京医科大学発のベンチャー企業・株式会社サリバテック社の「サリバチェッカー」だ。同社代表取締役でCEOの砂村眞琴氏は、「私たちの検査のキーワードは、簡便、低侵襲、低コストです」と、その長所を説明する。

 この検査は現在、東京都練馬区の大泉中央クリニックの院長を務めている砂村医師が、東北大学准教授時代から手掛けてきたがんの研究をベースにしたもの。プラスチックの容器に唾液を垂らすだけで行えるので、体への負担を全く与えることなく検査を実施できるとあって今、全国で広まっている。

「私はもともとがんの遺伝子異常の研究をしてきたのですが、遺伝子をチェックするための検査というのは技術的にまだまだハードルが高い。スクリーニング的に、誰もが簡便に行える検査を開発できないかと着目したのが、メタボローム(代謝物)解析と唾液でした。慶応大学の杉本昌弘先生との共同研究で、唾液中の成分からがんの診断ができることに気付き、実用化したのがこのサリバチェッカーなのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった