著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

第2波の特徴は20代30代の感染者増 毒性が弱まった可能性も

公開日: 更新日:

 大阪府だけ重症者が増え続けている。しかし、原因がはっきりしない。高齢者施設のクラスター発生ということも考えられる。7月下旬から、いくつかの施設で集団感染が続いている。だが、東京都など他の自治体でも介護施設のクラスターが発生しているのに、重症者の目立った増加は見られていない。

 第2波(7月1日~8月11日)の特徴は20~30代の感染者が多いこと。若い世代は感染しても、ほとんどの人が無症状か軽症だ。東京都の感染者数を見ると表のようになっている。20~30代が圧倒的に多く、重症化しやすいと言われる60代以上の割合はかなり低い。

 だが重要なのは、割合よりも人数である。第2波の60代以上の感染者は、第1波(5月24日以前)の6割になっている。そこで第1波と第2波で「死亡・重症化する感染者の割合が等しい」としたら、どうだろう。東京都の第1波の死亡者は311人だが、20代は大相撲三段目力士の勝武士だけで、30代はゼロ。大半が60代以上の高齢者だった。8月2日付の読売新聞によれば、6月末までの全国の死亡者の平均年齢は、なんと79・3歳だったそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー