著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

数字で比較 第2波の重症化・死亡リスクはかなり低い?

公開日: 更新日:

「強い」「弱い」と曖昧なことを言っても状況は分かりにくい。もっと具体的な数字で比較してみよう。

 最も説得力があるのは「死亡数」だろう。東京都の新型コロナウイルスによる死亡は、8月11日までに336人。そのうちの280人が第1波の期間中(5月24日以前)に亡くなった。緊急事態宣言解除から2週間後の6月7日までに、さらに31人が亡くなっている。これは第1波期間中に感染した人たちと考えていいはずだから、第1波による死者は311人ということになる。

 一方、第2波(7月1日~8月11日とする)までに11人が亡くなっている。期間中の最初の死亡は7月15日なので、この11人全員を、第2波の犠牲者としていいだろう。

 それぞれの期間中の感染者数をもとに計算すると、第1波の致死率は「6・1%」、第2波は「0・1%」となる。第2波は、死亡数も致死率も、圧倒的に低いことが分かる。

 もちろん、これから増えてくることも考えられる。しかし、7月上旬に多くの専門家が「2週間後には大変なことになる」と予想していた。だが、2週間たっても3週間たっても、死亡数に関しては、さほど大変なことにはならなかった。いまもなっていない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"