著者のコラム一覧
松生恒夫医学博士

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

ジョージは肉や魚を調理するのも食べるのも許さなかった

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 彼らの食生活の転換は動物愛護がきっかけだったことがうかがえます。そして、その後のインド文化、ヒンズー教への傾倒が完全な菜食主義への道を選ばせたといっていいでしょう。その理由を考えてみましょう。①動物愛護と食用肉の問題②健康面への配慮③自然環境保全④ヒンズー教の教え――。想像の域を出ませんが、その後のジョージの発言や行動から総合的に考えると、この4つが主な理由として考えられます。

■当時、ベジタリアンであることは至難の業

 今日、食肉事情に関してさまざまな問題点が指摘されていますが、ジョージとパティは50年以上も前にそのことを強く感じ取っていたといっていいでしょう。当時、多くの欧米人にとって菜食主義者は、今と比べてはるかにマイノリティーであったことは間違いありません。パティはこうつづっています。「あの時代にベジタリアンでいることは至難の業だった。<中略>出来合いの惣菜はおろか、ステーキ肉やソーセージに代わる100%植物性の簡単便利な食材など皆無だった」(同書から)

 その結果、パティは、ジョージはもちろんのこと、彼らの家を訪れる家族や友人に菜食料理を手作りすることが日常となります。また、それに伴って食材を揃えることが楽しみになったとも語っています。そのために、ホームパーティーなどでは自然食品専門店で穀類、豆類、野菜、果物を買い揃えました。

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