隠れコロナ患者がいた病院でクラスターが発生しなかった理由

公開日: 更新日:

 ただ、漢方薬は西洋薬と違い、「病名=◎◎◎という薬」という処方ではなく、症状などから医師が知識、経験、感性を駆使して薬を選ぶ。

「抗ウイルス効果のあるものはほかに葛根湯、麻黄湯、麻黄附子細辛湯、越婢加朮湯などがあります。これまでウイルス感染の患者さんには、一般的な喉鼻風邪は葛根湯、急激な関節痛と高熱のインフルエンザは麻黄湯、目、鼻の症状は荊芥連翹湯で治療し、良好な結果を出してきました」

 柳医師はコロナが日本に上陸したとき、西洋薬の抗ウイルス薬が開発されるまで数年かかると予測し、漢方なら何がいいかと考えたという。

 コロナは初期において微熱、全身倦怠感という全身症状に加え、結膜炎、鼻水、嗅覚異常、味覚異常の目と鼻の症状が表れ、次いで咳、呼吸困難といった下気道症状が表れる。それらを鑑み、選んだのが荊芥連翹湯。入院患者がコロナと判明する前から感染予防薬として準備しており、医療スタッフ、職員らにも周知を徹底していた。

 荊芥連翹湯は適正量の服用であれば、副作用の心配はない。コロナにだれがかかってもおかしくない現状を考えると、荊芥連翹湯を「もしもの場合の薬」として準備しておくのも手だ。市販されているので、気軽に入手できる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった