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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「不安」は知性の証拠 逆らわずに受け入れた方がいい

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 もちろん、コロナそのものへの不安を興奮に置き換えるのは難しいでしょう。ですが、生活や仕事の中で抱える不安においては、ブルックスの研究は一助となるはずです。研究では、100人以上の被験者に対して、見知らぬ人の前で歌わせたり、ビデオカメラの前でスピーチをさせたり、計算問題を解かせたりといった緊張状態で行いました。

 その際、【グループ1】実験前に「興奮している!」と声に出したグループ【グループ2】実験前に「不安だ!」と声に出したグループ【グループ3】実験前に何も言わなかったグループ――という具合に3つのグループに分けて比較をしたのですが、【グループ1】の被験者は相対的に良いパフォーマンスを見せたといいます。

「落ち着こう」「自分は大丈夫だ」とリラックスさせるよりも、「この状況にワクワク(興奮)する」と自らを奮い立たせた方が効果的だと述べ、無理にプラス思考になる必要もないと、研究では提唱しています。

 先述したように、人間は不安から逃れられません。であれば、拭い去ろうとするよりも、不安を受け入れてノリノリになった方がいい。

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