重症化の犯人「サイトカインストーム」の仕組みと発生しやすい人

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症の重症化リスクが高いのは高齢者、糖尿病や慢性腎症など持病のある人、さらには肥満、喫煙、睡眠不足、精神的ストレスなど悪い生活習慣を持っている人だといわれる。

 実際、30代に比べて65歳以上では重症化リスクは5倍、死亡リスクは90倍になるといわれている。2型糖尿病の重症化リスクは2.3倍である。なぜか? 新型コロナウイルス感染症の重症化は免疫の暴走によるサイトカインストームが一因で、こうした人はサイトカインストームを起こしやすいからだ。

 そもそもサイトカインとは、細胞から分泌されるタンパク質を主成分とする物質のこと。細胞同士の情報を伝達し、免疫細胞を活性化したり、抑制したりする働きがある。

 私たちの健康は侵入した外敵を排除するために免疫反応を促す炎症性サイトカインと、それが行き過ぎないよう抑制する抗炎症性サイトカインの程よいバランスによって保たれている。

 ところが何かのキッカケで、そのバランスが崩れて炎症性サイトカインが過剰に分泌されると、次々に炎症反応が起こる場合がある。その結果、自分の細胞までもを傷つけてしまう。それがサイトカインストームだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった