抗がん剤がネックになり介護老人施設に入所できない患者も
                        
 老健では、入所を決める場合、老健内の各部門から集まった入所判定会議で、入所希望者のいろいろな情報について議論されます。入所の目的、あるいは目標はどこにあるのか。入所希望者の一般状態はどうなのか。入所希望者が入院している病院まで担当者が訪れ、実際に会う場合もあります。家族の受け入れ態勢はどうか。食事はしっかりとれるのか。嚥下の状態は……といったさまざまな情報を得て検討するのです。特に内服している薬剤費は大きな問題になることがあります。内服中の薬剤が安価で少ないほど、老健にとっては良い条件になるのです。
 結局、Sさんは老健には入所せず、退院を10日間延ばして病院で歩行訓練を行い、訪問看護とヘルパーさんの予定を立てて自宅に帰ることになりました。
■介護士の待遇を改善すべき
 老健には、いろいろな方が入所されています。現実には自宅に帰ることが難しい方もおられます。寝たきりの方も多く、看取りになる方もおられます。
 かつて、私の両親が寝たきりになって、妻が在宅で介護にあたりました。食事を用意し、1日に何回も老人2人の尻を拭く……それをひとりでこなしていたのです。
                    

 
                             
                                     
                                        

















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                