コロナ禍で夜型人間が増加 無理な「早寝早起き」は寿命を縮める危険あり

公開日: 更新日:

睡眠の質が低下して病気につながる

 睡眠不足になると、交感神経が優位になっている時間が長くなる。交感神経が優位になると、神経伝達物質のアドレナリンやストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが多量に分泌される。その結果、心臓、脳、血管に大きな負担がかかり、高血圧心筋梗塞脳卒中といった病気の発症リスクが上がる。また、内分泌系や免疫系にも支障を来し、糖尿病うつ病などさまざまな病気が起こりやすくなることがわかっている。無理に早寝早起きしていると、寿命を縮める危険があるのだ。

「体内時計は加齢によって変化し、高齢になると自然と早寝早起きになってきます。しかし、それはあくまで老化によるもので、健康の証しではありません。現在、われわれは『ライフリズムナビ』というシステムを使って高齢者の睡眠データを解析しています。さまざまなセンサーによって、利用者の睡眠時間、睡眠レベル、離床時間、離床回数、心拍、呼吸といった生体情報を1秒ごとに24時間365日計測できます。このシステムを高齢者施設に設置し、6000~7000人の睡眠データを収集中です。まだデータ件数が十分ではない上、解析中の段階で統計学的に断言はできませんが、見えてきた傾向があります。体調が急変したり、不幸にも亡くなってしまったりした人では、本人やスタッフが体調悪化を認識する1カ月以上前から、徐々に普段よりも早寝早起きになっていたのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった