著者のコラム一覧
中村幹佑鍼灸師

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師。

「お灸」はなぜ効くのか? ピンポイントにツボを温めるから

公開日: 更新日:

 そもそも、このお灸の歴史は古く、中国の春秋戦国時代(紀元前8世紀~前3世紀)に始まるとされています。日本では平安時代にはすでに行われており、鎌倉時代に仏教の普及と共に僧医が広め、各神社仏閣の名を冠した灸法も考案されるなど定着していきました。戦国時代には、戦国武将たちもお灸をしていたようです。江戸時代には庶民の生活に根づき、家庭で灸をしたり、市中には「灸すえ処」などのお灸施術所もありました。

 かの俳聖である松尾芭蕉も「三里に灸すゆるより、松島の月まづ心にかかりて」という一節を「奥の細道」の序文に添えています。この文章からは、当時の庶民が足のすねにある三里のツボにお灸をして、足の疲れを癒やしていたことがうかがえます。

 お灸が対処する具体的な症状としては、関節痛、筋肉痛、神経痛のほか更年期障害や不妊症などの婦人科疾患など多岐にわたっており、人間本来が持つ自然治癒力を引き出す東洋医学を代表する治療法といえるでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景