著者のコラム一覧
森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

「タンパク尿が出ている」と言われたら定量検査を受ける

公開日: 更新日:

 ただ、定性検査には難点があるんですね。タンパク尿を濃度で見ているので、水分不足などで尿が濃くなっているときに検査をすると、本当は異常じゃなくても異常と検出されてしまうことがある。また、日中動き回ると尿にタンパクが出てしまう体質の人も一部ですが存在します。だから、健康診断などで「タンパク尿が出ている」と指摘された場合、医療機関で改めて再検査を受ける必要があるのです。

 ただ、どの医療機関でもいい、というわけではありません。前述の通り、検診で行われるのは定性検査。再検査では、「定量検査」が望ましい。これは、定性検査と比較して、濃度の影響を受けづらく正しい評価が行えます。ただ、この検査ができるクリニックはまだそう多くないのが実情です。

 ですから再検査の際にはできるだけ「腎臓内科」を探すか、内科でも定量検査を行っているクリニックを探すことをお勧めします。定量検査でタンパク尿が1日で0.5グラムを超えたならば、入院して「腎生検」という組織を取る検査が必要となる場合があります。

 ほかの原因もありますが、基本的にはタンパク尿は腎臓からのSOS。そう覚えておいてもらってもいいと思います。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到