著者のコラム一覧
森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

血液透析は病院で週3回 患者同士の情報交換の場になることも

公開日: 更新日:

 なお内シャント作製後は、作った方の腕で重いものやカバンを持たない、シャントがある腕をぶつけないなど日常生活でいくつか注意するべき点があります。

 患者さんから「血液透析中は気分が悪くなるって本当ですか」という質問を受けることがあります。人によりますが、なりやすい方はいます。原因は、血液透析中の血圧低下にあります。

「血液透析をすると、顔色が黒くなる?」というのも、よく聞かれる質問。この答えはノーです。

 30~40年ほど前の透析患者さんは、「黒くなる」ことがありました。腎機能が低下しているため、腎臓から作られる血液を作るホルモンが低下しており貧血に陥りやすい。そのため、輸血を行うことが多く、その作用で顔色が黒ずんでしまうことがあったのです。

 しかし、現在では輸血を行わず、貧血を治療するホルモン薬などで対応できるようになりましたので、顔色が黒くなることはありません。

 血液透析は週3回病院に通うので、ほかの患者さんと顔なじみになり、自然とコミュニケーションが発生します。

 もちろん、透析にならないに越したことはありませんが、一方で励まし合ったり、情報交換をすることで、病気と闘う上での不安や孤独感が和らぐという側面があるのは事実です。

 これは患者さんの心にはとても大きなメリットとなると言えるかもしれません。

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