死亡リスク3.5倍の「心房細動」に要注意…患者の4割が無症状

公開日: 更新日:

「自分で脈を調べる(検脈)。さらに自宅で手軽に心電図を測れる家庭用心電計も売られているので、それを活用する」

 検脈や心電計での測定結果は記録しておき、病院を受診する際に持参するとベターだ。

「心不全、高血圧、狭心症、心筋梗塞、弁膜症がある人は心房細動を発症しやすい。心臓由来でないものとしては、加齢、肥満糖尿病、飲酒や喫煙の習慣、睡眠時無呼吸症候群、ストレス、甲状腺機能亢進症がリスク因子です」

 リスク因子が多い人ほど、わずかな症状を見逃さないようにし、日頃から検脈、そして心電計の活用を心がけるべきだ。

 心房細動と診断されれば、生活習慣の改善に加え、薬物治療。心房細動を抑える抗不整脈薬、血栓をできにくく(血液をサラサラに)する抗凝固薬を使う。抗凝固薬は、心房細動が原因の脳梗塞のリスクを60%以上低減できるといわれている。

 また、「カテーテルアブレーション治療」も検討される。カテーテルを脚の付け根から心臓まで入れ、異常な電気信号を出している部位を焼灼する方法だ。

 心房細動は、年々患者数が増加しており、2030年には患者数が108万人を超えると予測されている。無症状の心房細動を含めると、もっと多くなるという指摘もある。自己判断で、「自分は大丈夫」と思うのは禁物だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?