著者のコラム一覧
清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

化粧品売り場で働くようになった途端に片頭痛が悪化した理由とは?

公開日: 更新日:

 こんな患者さんがいらっしゃいました。その方は出勤すると、決まったように片頭痛が悪化する。しかし、休みの日はそこまでひどくはならないのです。

 よく話をうかがうと、勤務先はデパートの化粧品売り場で、化粧品や香水の香りがフロアを満たしているとのこと。頭痛持ちでない人にはなんということのない香りのレベルでも片頭痛の人には誘発因子になることは往々にしてあります。

 私は「強い香りが片頭痛を招いている」という内容の診断書を書き、それとともに異動願を出すよう、患者さんにアドバイスしました。後日それが受け入れられ、ほかのフロアに異動。以降、片頭痛を起こす頻度が激減しました。

 化粧品や香水だけではなく、たばこのにおいが漂う場所で片頭痛が発生するというのも、患者さんから多く聞かれる例です。近年はたばこが吸える場所は限られており、吸わない人がその香りと遭遇することは少なくなりましたが、片頭痛持ちの人は気をつけるに越したことはないでしょう。

「強いにおい」以外にも、「朝起きていきなり日光を浴びる」「大きい音を聞く」「パソコンやスマホを長時間見続ける」は極力避けてください。脳が興奮状態になり、片頭痛が発生しやすくなります。片頭痛に、におい、光、音、ブルーライトなどの刺激は厳禁。それらを念頭に置き、日頃から脳に余計な刺激を与えないよう、心がけましょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853