著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

これからは75歳以上のがん医療についてもっと検討しなければならない

公開日: 更新日:

 がんの予防には、「1次予防」と「2次予防」が考えられています。

 1次予防では、予防可能ながんリスク因子である生活習慣(食生活、身体活動、喫煙および受動喫煙等)の改善と、がんを発生させる感染症の対策が考えられます。

 生活習慣では、「禁煙」「バランスの良い食生活」「適度な身体活動」「適正体重の維持」「節酒(飲酒する場合は節度ある飲酒)」などがあげられます。それらが適正に行えれば、がんのリスクが男性で約43%、女性で約37%低くなるという推計があります(国立がん研究センターがん情報サービス)。

「禁煙」は言うまでもありません。電子たばこにおいても発がんのリスクは同様です。

「食生活」では、1日の塩分の摂取量では8グラム以下(都民の平均は男性11グラム、女性9グラム程度で推移=東京都保健医療局)、野菜は350グラム以上(都民平均300グラム前後で推移=同)が推奨されています。

「適度な身体活動」と「適正体重の維持」については、この3年間、コロナ流行で通勤がなくなりテレワークとなって自宅にこもった方、運動不足でスポーツ活動が減り、適正体重(BMI:体重【キログラム】を身長×身長【メートル】で割った数)21.5~24.9が維持されなくなった人などは、改善を心がけていただきたいと思います。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    泉房穂氏は斎藤元彦知事に謝罪後「テレビから消えた」騒動が…"物言う"コメンテーターの現在地

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    大山悠輔逃し赤っ恥の巨人にOB評論家《良かった》 FA争奪戦まず1敗も…フラれたからこその大幸運

  5. 5

    斎藤元彦知事の“疑惑”長期化で「オールドメディア対SNS」も第二幕へ…ホリエモンの苦言にSNSも賛同

  1. 6

    元不倫相手の孤独死で…桂文枝「人間国宝」認定は絶望的に

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    斎藤元彦知事は“無双”から絶体絶命に…公選法違反疑惑で刑事告発した上脇教授と郷原弁護士に聞いた

  4. 9

    過去最低視聴率は免れそうだが…NHK大河「光る君へ」はどこが失敗だったのか?

  5. 10

    パワハラ騒動で楽天退団 安楽智大の去就どうなる? 兄貴分・田中将大の自由契約で話題沸騰中