著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【シジミ】疲れに効くオルチニンが豊富 朝に取ることが大切

公開日: 更新日:

 シジミは日本人に古くから親しまれてきた二枚貝で、淡水や汽水(海水と淡水が混ざった塩分の薄い水、海岸周辺の川や、海とつながった湖など)域で収穫されます。通年で手に入る食材ですが、特に夏と冬が旬。冬が旬のシジミは「寒シジミ」と呼ばれ、冬の寒冷な海で成長することで身が引き締まり、風味やうまみが増し、よりおいしくなるとされています。まさに今の時季は寒シジミのはしりですね。

 日本に生息する主な種類は「ヤマトシジミ」「セタシジミ」「マシジミ」の3種です。現在はセタシジミやマシジミの生息数が減少し、流通しているのはヤマトシジミがほとんどとのこと。そんなシジミには体内で合成することが出来ず食品から取るべき必須アミノ酸が豊富に含まれています。このアミノ酸は成人を対象にした実験でも成長ホルモンの分泌を促進し、代謝を活性化させ脂肪燃焼を助ける働きがあることがわかっています。

 オルニチンもシジミの中で注目すべき栄養素です。必須アミノ酸には含まれないものの、成長期の子供や、大人でも大きなケガをした時や高いストレスにさらされている時などの体力消耗時に体内で不足するため、意識して取りたい準必須アミノ酸と呼ばれるアルギニンから生成される栄養素です。肝臓には、有害な毒素を無害化するためのオルニチンサイクルという仕組みがあるので、疲れている方にはぜひ摂取していただきたいですね。血中の脂肪代謝が改善されたという結果や、オルニチンの摂取後に運動すると摂取しなかった時と比べて疲労感やパフォーマンスの低下を防げた報告があります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ