梅毒急増のなぜ(2)症状の消滅を治ったと勘違いして感染拡大

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 梅毒は別名「偽装の達人」と言われ、さまざまな症状が現れる。症状はしばらくして消失することもあり、梅毒の症状とは気づかず見過ごしている場合が少なくない。

「たとえば、バラ疹をじんましんやアレルギー性皮膚炎と勘違いしたり、症状が自然消滅したから治ったと勘違いするケースも多い。梅毒の疑いがあれば血液検査が必要です」(尾上院長)

 実際、国立感染症研究所の「日本の梅毒症例の動向について(2024年1月5日現在)」によると、23年の早期顕症I期の報告患者数は5579件、早期顕症Ⅱ期は3831件だったが、無症候が2551件、晩期顕症は77件もいた。

「梅毒の治療は早期顕症梅毒なら、ペニシリン系の経口抗菌薬を4週間飲むのが一般的。最近は持続性ペニシリン注射剤(ステルイズ)が登場し、1回で治療が完了します。なお、梅毒とわかったら、性交相手に連絡して梅毒の検査を受けるよう連絡しましょう」(尾上院長) (つづく)

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